「EFIシステムパーティションがないSSD・HDD・USBメモリにUbuntuをインストールしたい!」といった人に向けて、SSD・HDD・USBメモリにEFIシステムパーティションを作成する方法を説明します。
目次
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注意事項
- 上級者向けです
- 作業はUbuntu(Live USBも可)でおこなうこととします
- 以下の作業は、空のSSD・HDD・USBメモリでおこなうことを推奨します。空で無くてもできなくはない(場合による)ですが、途中の作業でデータが失われる可能性が高いので、かならずバックアップをとっておく必要があります。
作業の流れ
空っぽのSSD・HDD・USBメモリ、あるいは空っぽにしても良いものであれば、
- 全てのパーティションを削除しGPT形式のパーティションテーブルを作る
- EFIシステムパーティションを作成する
データを保持したままにしたいのであれば、
- パーティションテーブルがMBR(MSDOS)形式ならGPT形式に変換する。変換できない場合もあるが、その場合は諦める。
- 既存のパーティションを縮小し200MBの空き容量を確保する。
- EFIシステムパーティションを作成する
パーティションテーブルをGPT形式にする
SSD・HDD・USBメモリが空っぽ or 空っぽにして良い場合
全てのパーティションを削除した上でパーティションテーブルをGPT形式にします。
作業は簡単です。Ubuntu(Live USB も可)で『GParted』を開き、空っぽ or 空っぽにしたいSSD・HDD・USBメモリを選びます。『デバイス』の『パーティションテーブルの作成』を選択。『gpt』形式を選択して『OK』を押すだけです。
これで、全てのデータが削除されGPT形式のパーティションテーブルができあがります。
データを残したい場合
必ずバックアップをとっておいて下さい。
『GParted』を開いて、対象の SSD or HDD or USBメモリを選び、『表示』の『デバイス情報』を選択、パーティションテーブルが『gpt』なら次の操作は不要ですが、『msdos』なら変換が必要です。
gdiskコマンドでGPT形式に変換する
対象を /dev/sda
と仮定します。 もう一度いいますが高確率で失敗するっぽいので必ずバックアップをとっておいて下さい。
sudo gdisk /dev/sda
ここで、MBR: MBR Only
と表示されているのを確認します。この段階で何らかのエラーが吐かれていると変換に失敗する気がするので、『q』をタイプして逃げます。
変換するには、『w』をタイプします。「ほんとにええんか?」と聞かれるので、『y』をタイプします。しばらくすると変換が終わります。失敗しているとエラーメッセージが吐かれます。
変換がうまく行かなかった人は、 SSD・HDD・USBメモリを空にしてからEFIパーティションの作成をおこない、あとからバックアップしていたデータをもとに戻すという方法を使うと良いと思います。
既存のパーティションを縮小する
運良く変換ができた人は、『GParted』などを用いて既存のパーティションを縮小して200MBの空き領域を確保します。この空き領域は、SSD or HDD or USBメモリの先頭でなくても大丈夫です(多分)。
EFIシステムパーティションを作成する
『GParted』を開いて、対象のSSD・HDD・USBメモリを選びます。空き領域に、
- 容量200MB程度
- Partition Name:『ESP』
- 基本パーティション
- ラベル:『ESP』
- ファイルシステム:『FAT32』
の領域を作ります。 SSD・HDD・USBメモリの先頭に作るのがおそらく普通ですが、そうでなくても恐らく大丈夫です。
作られた領域を右クリックして、『フラグを編集』をクリック。
- 『boot』
- 『esp』
の二つにチェックマークを付けます。
以上で、EFIシステムパーティションの作成は完了です。